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**ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)**は、1960年代に彗星のごとく現れ、わずか4年ほどのメジャー活動期間でロックギターの概念を根底から覆した、音楽史上最も影響力のあるギタリストの一人です。

日本では「ジミヘン」の愛称で親しまれています。


主な特徴と功績

  • 革新的なギタープレイ 右利き用のフェンダー・ストラトキャスターを逆さまに保持して左利きで演奏するスタイルが有名です。フィードバック(ハウリング)や大音量のディストーション、ワウペダルなどのエフェクトを駆使し、それまで「ノイズ」とされていた音を音楽的な表現へと昇華させました。
  • 伝説的なパフォーマンス 1967年の「モンタレー・ポップ・フェスティバル」では、演奏の最後にギターを燃やすという衝撃的なパフォーマンスを披露し、一夜にして伝説となりました。また、歯で弦を弾いたり、背中にギターを回して弾くなどの派手なステージアクションでも知られています。
  • 代表曲・アルバム
    • 『Are You Experienced』(デビューアルバム)
    • 「Purple Haze(紫のけむり)」
    • 「Hey Joe」
    • 「Voodoo Child (Slight Return)」
    • 「The Star-Spangled Banner(アメリカ国歌)」(1969年ウッドストック・フェスティバルでの演奏が有名)

略歴

  1. 生い立ちと軍時代 1942年、アメリカのシアトルに生まれました。15歳でギターを始め、独学で腕を磨きました。1961年にアメリカ陸軍に入隊(第101空挺師団)しますが、後に怪我などの理由で除隊しています。
  2. イギリスでの成功 アメリカでの下積み時代を経て、1966年にイギリスへ渡り「ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス」を結成。ロンドンのシーンでエリック・クラプトンやジェフ・ベックらに衝撃を与え、瞬く間にスターダムにのし上がりました。
  3. 早すぎる死 1970年9月、ロンドンのホテルで27歳の若さで急逝しました。死後50年以上が経過した今でも、多くのギタリストから「史上最高のギタリスト」として尊敬され続けています。





ジミ・ヘンドリックスが愛用した機材は、単なる道具を超えて彼の「魔法」の一部となっていました。ギター愛好家や機材にこだわりを持つ方なら、そのスペックや接続順の「定説」を知ると、彼のサウンドがいかに計算(あるいは偶然の産物)によって作られていたかがより深く見えてきます。


1. ストラトキャスターの特殊な仕様

ジミが愛用した1968年製ストラトキャスター(「ウッドストック・ホワイト」や「ブラック・ビューティー」が有名)には、右利き用を逆さまにして弾くことで生じる独自のサウンドメカニズムがありました。

  • 逆スラントのピックアップ:通常、リアピックアップは高音弦側がブリッジ寄り、低音弦側がネック寄りになるよう斜めに配置されています。逆さまに使うことでこの傾きが逆になり、**「タイトな高音」と「ふくよかな低音」**という独特のトーンバランスが生まれました。
  • 弦のテンション(張力)の変化:ラージヘッドのギターを逆さまに張ると、通常は短い低音弦側の弦長(ペグまでの距離)が長くなり、高音弦側が短くなります。これが独特のチョーキングの粘りや、低音弦のルーズな響きを生んでいました。
  • ネックと指板:1968年当時は「貼りメイプル(メイプル指板をネック材に貼り合わせる)」仕様が主流でした。これが1950年代の1ピースメイプルとも、ローズウッド指板とも異なる、非常にアタックの強い明快なサウンドの要因となっていました。

2. 伝説的なエフェクターとその役割

ジミは現代の足元ボードの先駆けとも言える構成で、音を自在に操っていました。

エフェクター名役割と特徴
VOX Wah-Wah泣きの叫びのような「人間味のある」表現。チャカポコというカッティングだけでなく、半踏みでトーンフィルターとしても使用。
Arbiter Fuzz Face初期はゲルマニウム、後期はシリコン・トランジスタを使用。ギターのボリュームを絞るだけで「鈴鳴り」と呼ばれる美しいクリーンに変わるのが魔法の正体。
Roger Mayer Octavia音に1オクターブ上の音を付加する。強烈なリングモジュレーションのような金属的サウンドが特徴(「Purple Haze」のソロなど)。
Uni-Vibe日本のシンエイ製。レスリースピーカーのような回転音をシミュレートし、水中を漂うようなサイケデリックな揺らぎを与えました。

3. エフェクターの接続順(ウッドストック時の定説)

通常、エフェクターは「ワウ→ファズ」の順がセオリーとされますが、ジミのセッティングは独特でした。

ギターVOX WahFuzz FaceUni-VibeOctaviaMarshall Amp

特に**「ワウの後にファズ」**を繋ぐ構成は、インピーダンスの関係でワウの効きが悪くなることがありますが、ジミはあえてその不安定で過激なサウンドをコントロールして、あの咆哮のようなトーンを鳴らしていました。


マーシャルの「1959(プレキシ)」アンプをフルアップして鳴らす壁のようなサウンドもジミの代名詞ですね。




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